ジョー・コッカーという生き方
お釈迦様は泥の中に咲いた蓮の花をめでるという。
きっとお釈迦様も彼を好むでしょう。
イギリス生まれの歌手ジョー・コッカー。
幼い頃から明るく、歌う事が大好きだった彼は15歳でガス配管工の仕事をする傍らパブで音楽活動を始めました。青年時代は荒れ果てた生活をして過ごしてましたが、その後は本来の自分を信じて見事に花を咲かせました。その頃の彼の歌う姿は本当に歌う事が大好きな少年のように純粋でどこか憎めなくチャーミングです。
ウィットでチャーミングで常に全力投球。それでいて自分としっかり向き合うことができる、そんな彼の生き方に憧れます。晩年はその人柄に魅せられた仲間達に慕われ幸せな人生だったでしょう。
彼の転機となった一曲です。
この翌年、ジェニファー・ウォーンズとのデュエット「 Up Where we Belong 」で全米チャート1位となり、アカデミー賞、グラミー賞を受賞。
この曲ではジョーが懸命にシャウトボイスで主旋律を歌い、それをジェニファーの母性的な歌声で優しく包み込んでます。どこかジョーの新しい旅立ちをそっと見守る、そんな優しさを感じます。またシャウトボイスは喉の負担が大きい為、通常はここ一番で使用するらしいですが、ジョーはいつも全力で歌い尽くします。
その歌声が胸を打つのです。
余談ですが、彼は世界で初めてエアギターをやった人らしいです。