worldmusicloverのブログ

季節やその時に心に届いた曲など日々の生活の中に溶け込む様な音楽を紹介していけたらと思います。

MIYAJI TURBO!

ピーター・セテラ

「Glory of Love」1986

 

前回紹介のチャカ・カーンのアルバム「I Feel for you」の中の「Through the fire」は原曲はディビット・フォスターによるものだがアレンジはどうやらアリフ・マーディンと言う知る人ぞ知る名プロデューサーらしい。彼の作品を調べてみると音楽ジャンルが余りに多岐にわたり特徴がまったく掴めない。彼の手掛けたチャカ・カーンノラ・ジョーンズはまるで180度違った作風であり、彼はまさにジャンルを超越し音楽のすべてを操れるまで到達した超人なのだろう。チャカ・カーンのアルバムを手掛けた頃の彼の作品にジョージ・ベンソンのアルバム「IN YOUR EYES」がある。当時、彼はこの頃に飛躍的に性能が向上したシンセサイザーを駆使したアレンジを得意としていたようで、これまでになく、沢山の音を取り入れ曲を盛り上げている。それもセンス良く。音楽理論など知らない素人の私には、まさにカラオケで盛り立てるタンバリンや、合いの手 ( 対位法、対旋律?) のように感じられる。より洗練され、力強いこの様なアレンジは当時、彼がおそらく初めての試みだったと思われる。この影響を受けて、チャカのアルバム制作に共に携わったディビット・フォスターの作風もその後に変わっていく、彼の手掛けたシカゴ17に続きシカゴ18そしてピーター・セテラのこの曲。ピアノによる作曲がメインのディビット・フォスターだったが、この新しいアレンジ手法を取得して名実共にヒットメーカーに成長していく。どこか主題歌に使われたこの映画「ベスト・キッド」の内容に通ずるものがある。「アリフ・マーディン」はディビット・フォスター、彼にとってまさに偉大な師匠だったのかもしれない。

https://youtu.be/WPmrGU-aGHU