worldmusicloverのブログ

季節やその時に心に届いた曲など日々の生活の中に溶け込む様な音楽を紹介していけたらと思います。

型遅れとAOR

 

先日、車検の知らせが届いた。遠回しに買い換えを勧められるが、昨今のニュースを観るたびそんな気分にはなれない。とは言え消耗財、費用対効果もそろそろ考えなければならない。

 

私の好きな音楽ジャンルにAORがある。夏の日のラジオから流れてくるAORが昔から好きである。ひとりの男の哀愁と願望が、優しく洒落たメロディーに乗せ唄われる。そんなどこか優男で大人なオトコに憧れを抱いている。

 

私の乗る自動車メーカーのCMはかつて、ひとりの男が相棒の犬を連れて壮大な景色の中を旅する、そんなイメージの内容であり、そんな姿に私は憧れていた。

そんな描いてきた理想像と、どこか孤高的なAORが重なり好きなのだ。

しかし最近のCMでは、仲間や家族と一緒にドライブする、そんな内容で、私には最新のクルマも、その光景もどこか遠い存在に感じられる。

いっそのこと清水の舞台から飛び降りる覚悟でクルマを換えたら生き方も変わるだろうか。

いや待て、そんな歌詞シャ乱Qの「 シングルベッド 」にあったな…

 

この時季の夜景は湿度のせいか、少しだけ靄がかり独特な雰囲気を醸し出す。

 

まもなく20:00

さて、ばつが悪くなる前に立ち去るとしよう。

 

名残惜しく、横目に眺めるガラス越し…

今の時代、こんな男ひとりぐらい居てはダメだろうか (笑)

 

マーク・ウィンクラー

City Lights    1998

https://youtu.be/kz19r4zFjAE

 

 

 

 

 

 

 

 

麦星

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古内東子

誰より好きなのに  1996

 

女性の心情を唄ったこの曲、意外と男性でも好きな方が多いですよね。私もその一人です。

確か当時めざましテレビ⏰のお天気中継で流れていた記憶があります。朝からこの曲って何か時代を感じますよね。ウフフ♡

この曲を聴くと梅雨空のお台場の様子が今も思い浮かんできます。古内さんも相変わらず素敵なオトナの女性ですね。

梅雨の時季は気持ちが内側に向かい、何かと憂鬱になりがちですが、秋と並んで読書などには打ってつけの時季だそうです。それと何処か優しく素直な気持ちになれるのもこの時季ならではですね。良い思い出に浸ったり、途絶えがちになっていた知人と連絡を取ってみたりしてみるのもいいかもしれませんね。

古内さんの曲はそんな優しい気持ちにさせてくれる、雨の日にふと聴きたくなる様な曲が多いです。

最近知った曲です。

ご本人も思い入れのある曲だそうです。

古内東子

歩幅      2012

https://youtu.be/7zdeG-OZKgY

 

 

 

 

 

 

 

裸蟲(ひと) の知らせ

マイケル・ジャクソン

 

最近、枕元に古いラジカセを置いた。

その日は、なかなか寝付けず、一度消したラジオをつけた。すると、どこかで聴いた覚えのある懐かしいメロディーが流れてきた。誰の曲なのか思い出せなく、しばらく番組を聴いていた。

番組の内容はMISIAさんのキャンドル・ナイトのライブの話でMISIAさんがカバーしたマイケルの「 Heal The World 」という曲だった。

その数日前もラジオのチューナーを合わせていると彼の「 money 」という曲が流れてきて、電波が悪いのか?とアンテナを調節していたのだ。( 元々その様な曲のようだ ) ふと気になり思い返すと、マイケルが亡くなってまもなく10年を迎える。彼を超えるハートとパフォーマンスには未だに出会えない。まさに永遠のKING OF POPだ。

「この世界に' 個 'など存在せず、君は僕で僕は君だよ。だから君を大切に想うことは、僕を大切に想うことなんだ。」そのことに気づかせてくれる、そんな曲です。

マイケル・ジャクソン

Man in the mirror

(1987)

https://youtu.be/Ojc8842lrJc

 

Re- Bop

渡辺貞夫

日本を代表するジャズ・ミュージシャンでありサックスプレーヤーである渡辺貞夫さん。「 世界のナベサダ 」の愛称で数々の名だたるミュージシャンと共演し、86歳の今尚現役でご活躍なさっています。ナベサダさんの音楽の原点にはジャズの演奏スタイルである「ビバップ 」という演奏形態があります。ビバップ とは即興演奏、アドリブ演奏でバックに流れるコード進行に合わせ、コードを構成する音で音階を奏でる演奏法らしく、例えばGコードなら(ソ シ レ)のいずれかで始まる音階を奏でるらしいが、そのパターンは多様で無数にあり、これをミュージシャンが腕の見せ所として競い合い、ジャズの知識がある聴衆が楽しむらしいのですが、やはりこれがジャズを少し敷居を高く感じさせてしまうのでしょう。けれどもナベサダさんのジャズはいつでも ' 誰の心にも寄せ合ってくれる '  そんなジャズでいつも親しみを感じさせてくださいます。

 ナベサダさんは2017年に「 Re-Bop 」というアルバム作品を発表してます。ビバップ 「Be bop」がミュージシャンによる主張と言われるならば「 Re-Bop 」は「 相手の心に寄り添う 」そんな思いが込められているのかもしれませんね。

https://youtu.be/0mti8nqxWuY

 

地球音楽

 新しい時代を迎えた昨今、日本と云う国に改めて関心を抱くようになったのは、私だけではないでしょう。

前回紹介した坂本龍一は、まさに、とうの昔から、どうやらその事に気づいていた人物のようである。彼は様々な音楽ジャンルを網羅できる才能を持つが、やはりYMO時代から日本を代表する世界的な音楽家なのだと、この作品を聴いて改めて実感させられた。それは1987年発売のアルバム「NEO GEO」と、それの続編とも言える89年発売の「BEAUTY」である。この作品は沖縄民謡やバリ島のケチャ、中国の二胡などの東洋の伝統楽器などと、西洋のロックやファンクまたはピアノやバイオリンなどのクラシック音楽を見事に融合して見せた圧巻な作品である。

この作品は「健全なグローバリゼーション」と評されたが、東洋音楽と西洋音楽が対等に調和した、この音楽に当時、世界中が驚き、おそらく誰もが不思議と納得させられた事だろう。沢山の音楽を聴いてきた人こそ、この音楽の素晴らしい価値が分かるのではないだろうか。これはもう「地球音楽」である。

 最近知った事だが、 世界で一番長く続いてる国は日本であり、日本古来の音楽は雅楽らしいがどうやら伝統後継者不足らしい。日本でも音楽家の大多数が西洋音楽の道に進むとの事。

是非、新たな可能性を模索し伝統を後世に残して戴きたい。

 日本人なら一度は耳にした事のある、お正月のあの曲「越天楽」をアレンジした作品だそうです。

トラロ会

「天越ゆる道」

https://youtu.be/5hTdEIceGqM

 

 

YAMAHA DX7

前回の記事で述べた飛躍的に性能が向上したシンセサイザーとは1983年に日本のヤマハより発売された YAMAHA DX7 と言われる世界初のフルデジタル・シンセサイザーであり、まさに80年代の世界のミュージック・シーンを席巻したと言われるモデルです。FM音源と言われる新しい方式を採用し、それまでに無い音の広がりと、キレと、きらびやかな音色が特徴で今だに世界中に根強いファンがおります。当時、沢山の楽曲に使われたこれらの音色は一度は耳にしている方も多いでしょう。是非お気に入りの曲を探してみてください。私はDX7の代名詞と言われる、このエレクトリック・ピアノ ( エレピ ) の音色がとても印象に有ります。因みにこのDX7は現代のボーカロイド・アイドル、初音ミクの衣装デザイン・モデルにもなっているらしく、また今でもパソコンで作った音色を取り込むことができ、現役で使用できるらしいです。Windowsすら存在しない時代の機器がなぜ?と不思議な感じにさせられます。「これは古代に降り立ったUFOか!」(笑) なんて。

まさに「 未来人の忘れもの。 」これからもっと沢山の未来人の忘れものを発見できたら嬉しいです。

坂本龍一  1986

黄土高原 

https://youtu.be/NhxqHRWEyXk

MIYAJI TURBO!

ピーター・セテラ

「Glory of Love」1986

 

前回紹介のチャカ・カーンのアルバム「I Feel for you」の中の「Through the fire」は原曲はディビット・フォスターによるものだがアレンジはどうやらアリフ・マーディンと言う知る人ぞ知る名プロデューサーらしい。彼の作品を調べてみると音楽ジャンルが余りに多岐にわたり特徴がまったく掴めない。彼の手掛けたチャカ・カーンノラ・ジョーンズはまるで180度違った作風であり、彼はまさにジャンルを超越し音楽のすべてを操れるまで到達した超人なのだろう。チャカ・カーンのアルバムを手掛けた頃の彼の作品にジョージ・ベンソンのアルバム「IN YOUR EYES」がある。当時、彼はこの頃に飛躍的に性能が向上したシンセサイザーを駆使したアレンジを得意としていたようで、これまでになく、沢山の音を取り入れ曲を盛り上げている。それもセンス良く。音楽理論など知らない素人の私には、まさにカラオケで盛り立てるタンバリンや、合いの手 ( 対位法、対旋律?) のように感じられる。より洗練され、力強いこの様なアレンジは当時、彼がおそらく初めての試みだったと思われる。この影響を受けて、チャカのアルバム制作に共に携わったディビット・フォスターの作風もその後に変わっていく、彼の手掛けたシカゴ17に続きシカゴ18そしてピーター・セテラのこの曲。ピアノによる作曲がメインのディビット・フォスターだったが、この新しいアレンジ手法を取得して名実共にヒットメーカーに成長していく。どこか主題歌に使われたこの映画「ベスト・キッド」の内容に通ずるものがある。「アリフ・マーディン」はディビット・フォスター、彼にとってまさに偉大な師匠だったのかもしれない。

https://youtu.be/WPmrGU-aGHU